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少ない力で行動する

2017年7月20日

イントロダクションワークショップシリーズ(その1)の3回目。テーマは「少ない力で行動する」でした。

動いている時でも、静止している時でも、意図にそぐわないような不必要な緊張があるということに気づくことがよくあると思います。
自分自身のごく最近の経験から例をあげてみます。

昨年からピアノを習っているのですが、数日前にレッスンがありました。先生はフェルデンクライスプラクティショナーでもある松本裕子先生で、ピアノの奏法の指導にフェルデンクライスメソッドを応用していらっしゃる方です。お互いにフェルデンクライス的な動きの学習方法を応用しながらのレッスンは普通じゃない(!)のでしょうけれど、それはそれは楽しい時間です。感覚の変化に注意を集中しながら色々と新しい動きを試すことは、ピアノを使って脳のレッスンをしている実感があります。
で、手をうんと開いてから戻しながら弾くとか(1-5-4)、主に手と指の動きの軌道を変化させていきながら演奏そのものがスムーズになるかどうかを確かめていくレッスン(なんだと思います、、。)をしているうちに、なんと、お尻に力を入れている瞬間があることに気づいたのです。
以前からATMをやりながら、お尻に不必要な力を入れる癖があるのに気づいていたのですが、ピアノでも同じことに気づいたのです。
一方で、気づかないことも(もちろん!)たくさんあり、後で痛みや張りが出て気づいたりするのです。今回は、右手の動きに集中するあまり、体が右に曲がる(側屈する)ことでした。ずっとやっている癖に気づいたわけですが、右の足首と膝に普通じゃない負担がかかっていることと、レッスン中に先生から「だんだん頭が右に傾いてくる」と言われたことの関連付けによる理解です。

こういう緊張や不必要な動きはなくても良いわけで、その「なくても良い」ものに気づくことが学びなのだと思います。なぜかというと、自分がやっていることに気づくその瞬間が人生の中で最高の体験なのですから、、。

この日は、いくつかのATMをやりながら、「どこまで力を少なくしても、それでも動きが有効性を保てるか?」というチャレンジをしました。なかなか難しく、最後のレッスンで、うつ伏せになって、ほんの少しだけ腕を持ち上げる動きのヴァリエーションと、脚を小さく左右交互に引き上げる動きを組み合わせた時に、ほとんどの参加者に実感してもらえたようでした。