1月からスタートしている「フェルデンクライスメソッド入門ワークショップシリーズ」は毎回満席です！たくさんの方にご興味をお持ちいただき順調にスタートしました。日曜日の午後１〜４時、３時間のワークショップですが、通常のグループレッスンクラスより集中的に学べるチャンスとして好評なので、今後もずっと継続していきたいと思っています。

ワークショップのねらい

このワークショップのねらいは、ともすればムズカシくとっつきにくい印象のあるフェルデンクライスメソッドを少しでも多くの方々に知ってただくことです。３時間の枠組みの中で、分かりやすくシンプルな動きのレッスンを紹介し、背景にある考え方を説明し、面白くて役に立つものであることを理解していただこうと思っています。

参加者の背景（初回から）

参加されている方たちは、初めてフェルデンクライスを体験される方も多く、特に第１回目は１０名（お互いに初対面）のうち８名が初めて（講師：かさみ康子と）ということもあり、ちょっと緊張した雰囲気で始まりました。お仕事や趣味に役立てたい、腰痛などの慢性的なトラブル解消のヒントが欲しいなど、ワークショップに参加された背景やどんなことを学びたいと思っているかなどを聞きながら、少しずつフェルデンクライスについて説明し、知っていただきます。学びのプロセスがスムーズになるよう、導入には特に気をつけます。２回目からはだいぶ気楽な雰囲気になってきています。

グループレッスン

入門ワークショップですから、ATMレッスン（グループで行う動きのレッスン）は、なるべく簡単なものを選んでいます。それでも、感覚に注意を払うこと、体の中心部分の動きを引き出すことはフェルデンクライスのレッスンを体験していただく際に必須な要素ですから、簡単とは言えないのかもしれません。特に体の慢性的な痛みがあったり、緊張が強い方にとっては、レッスンがゆっくりであるためになおさら「困難さ」や「理解できない」感覚がはっきりすることもあります。困難だと感じるのは、どこか動かすことができない部分があったり、感覚に注意を払うことが難しいということかもしれません。理解できないのは、これまで長い年月やってきた様々な学習方法とは異なっているからかもしれません。そのあたりも考えてもらうようにしています。

一人が分かれば皆が分かる！

レッスンの動きが「わからない」、「できない」という方が必ず数名いらっしゃるのですが、そういう方にはなるべく個別にサポートをしています。そして、そのレッスンの動きには何が必要で、その方の動きに何を付け加えると動きがやりやすくなるのかを、説明しながら実際に手を使ってサポートし、他の参加者にも分かるようにしています。それは、胸郭の動きだったり、骨盤の動きだったりしますが、例えば実際に手を当ててその部分の動きを誘導してあげることで本人にとっても他の参加者にとっても理解ができることが多いようです。一人が分かれば皆んなが分かる、です！

ワークショップのテーマ

ワークショップは開催日ごとにテーマがあります。１〜2月のシリーズ４回のテーマは、「動きの始まりを探す」、「中心から動く」、「緊張と力」、「イメージを使って動く」です。それぞれのテーマがキーワードのような役割をしてワークショプの内容へと導いてくれるようになれば良いと思っています。中心とは、力とは、緊張とは、のように言葉から日常の体験を省みることをするのです。シリーズ共通のテーマは「快適な動きを見つける」ですが、どのようにすれば快適な動き、効率の良い動きを見つけることができるかは、メソッドそのもののテーマとも言えます。ここで行なっているのは、毎回異なる入り口から入り、異なる部位の動きにフォーカスしたフェルデンクライスの動きのレッスンを実践しながら、同じ一つの目標を目指して探索しているのだとも言えるでしょう。

「設定されていない」目標に向かって

フェルデンクライスのレッスンで最も楽しいことの一つは、結果が予測できない、体験がいつも新しい、ということだと思います。１０人で同じグループレッスンを行なっても、感じることは一人一人異なり、効果もまた様々なのです。同じレッスンを毎日繰り返しても、同様のことが起こります。自分と向き合いながら床の上で動き続ける時間は、思いがけない発見がいつも用意されているワクワクタイムなのです！
そして、その発見の恩恵に与るためには、予測を捨てて新しい体験に向かって飛び込む姿勢が何よりも大切なのです。

入門ワークショップシリーズ、3月以降もずっと続けていきますので、ご興味を持たれた方はどうぞご参加ください。

2020.2.14　　かさみ康子

フェルデンクライス・ジャパンwebsite　https://feldenkrais.jp
フェルデンクライスメソッド入門ワークショップ　https://feldenkrais.jp/lesson/for-all-workshops/